あれ、俺酔っ払ってる?KEYTALKがカッコよく聴こえる。
正直に言おう。僕はKEYTALKが嫌いだ。
僕の中では、いつまで経っても首藤義勝とはthe cabsのベーシストであり、ボーカリスト。
あれ、むしろ今のKEYTALKにキャーキャー言ってる女子共はthe cabs知ってんのか?
音楽理論って何?と言わんばかりの高橋國光の意味不明なアルペジオとシャウト、予測不可能・発想が意味不明な変拍子、マシンガンのごとく唸る中村一太のなドラム、そんな混沌とした旋律の上で奏でられる唯一の良心。それが首藤義勝だった。
こんな混沌としたバンドに首藤義勝いたって信じられるの?
それがどうだ、KEYTALKの爽やかさたるや。なんかムカつく。
そしてそれに比例するように、ライブもフェスも女子オーディエンスで溢れている。
何をチャラついとんじゃ、と。
どうした?…「このぉ、恋心ぉぅお〜」じゃねぇよ。
もはやthe cabs時代の面影が一切ない。
もちろん、the cabs時代には高橋國光が曲の骨子を作っていたこともあり、首藤義勝はボーカルのメロディラインを担当していたから単純にKEYTALKと比べるのは間違っているのかもしれない。
ただ、そんな気持ちを胸の奥に秘めながら 「義勝くん可愛い!」とか「義勝くん超エロい」とか「義勝くんカッコイイィィィィンァァァァ!」とか言ってる頭のネジがユルそうな女子共に軽蔑の目を送り、新しいMVが出ればその度に観てイラつき、the cabsを爆音で再生。
そんなある日Youtubeに現れた「ロトカ・ヴォルテラ」。まーた外面カッコいい感じのMV作って、と一応チェック。
…あれ?どうした?カッコよくね?
KEYTALK節はそのままに、なんかカッコ良い。
今まで抵抗感のあった歌詞も気にならない。とりあえず全体的に重い。
そして、気づいた。
夏の海に男だけで遊びに行って、女連れでウェイウェイしてるグループを見てなんか腹立つ感覚。チャラ男に対する軽蔑と嫉妬。
「お前ちょっとナンパしてこいよ」
「いや、俺さすがに無理だってぇ〜デュフwwwwww」
とか言って結局何も出来ずに男だけでワイワイしている楽しさの裏に潜む周囲への嫉妬。その感覚に近い。
これが今増殖している「繊細チンピラ」の気持ちか…
書きながらなんか腹立ってきた。
KEYTALK好きな奴とは仲良くなれる気がしない。
そんな奴らはthe cabsを聴こう。
では。