海外インディ・ファン必聴、Luby Sparks
「ルビー・スパークス」––––
まずそのバンド名を口に出した時、『Ruby Sparks』という映画を思い出した。
天才と呼ばれたスランプ真っ只中の小説家が主人公の映画。夢に現れた女性を描いた小説を書く内に、その女性が現実世界に現れて…という一見ファンタジーっぽい設定なのに、物語終盤の狂気的な展開にドン引きした記憶が蘇った。Luby Sparksの「The Short Lived Girl」の一節にある
The poor little girl,she's never longed
Her white dress & black shoes everyone's jealous of
この歌詞の様に、劇中で白いドレスを着ているシーンのゾーイ・カザン演じるRuby Sparksがクッソ可愛かった。きっと彼らのバンド名の元ネタはこの映画に違いない、と勝手に思っている。根拠は全くないけども。
興味のある方は映画も一度観てみてください。とりあえずゾーイ・カザンがクッソ可愛いから。
…はい。ということで今回紹介するのは新進気鋭、大学生5人組のLuby Sparks。
2016年3月結成。シューゲイザーやネオアコを昇華したオルタナティブポップバンド。結成後3回目のライブでThe Bilinda ButchersとManic Sheepの来日公演に参加、昨年7月にはイギリスの「Indietracks Festival 2017」という音楽フェスに日本から唯一出演。
なんや最近の若者は。DYGLやMississippi Khaki Hairのように若い頃から洋楽に浸って、それを消化してアウトプットしているのを見ると、若さと才能への嫉妬でセンチメンタルになるわ。
話が逸れたけれども、2016年のYuck来日公演の際に共演したことがきっかけで、彼らとのスプリットアルバムも出してる。
まだYuckってやってたんや。てか3枚出してるんや。1作目しか聴いてなかったわ。でもダニエルおらんくなってる…時の流れは諸行無常やの。
ということで、まずはYuckとのスプリットアルバム収録の「Thursday」を。
どことなくSecond Royal Recordsっぽさを感じる。
音源として上がっている曲以外にも、ノイジーで不穏な轟音サウンドや暖かみのあるスローテンポな曲まで、いい具合に彼らの好きな音楽が消化されたオルタナティブサウンド。
現在の日本シューゲイザーシーンだと、一番勢いがあると言われているのは17歳とベルリンだろう。彼らの王道シューゲイザーも良いが、Luby Sparksも負けていない。
シューゲイザーという括りで書いてしまったけれど、括ってしまうのは無粋かもしれない。シューゲイザーよりのドリームポップ。…うん、無理にジャンルを括ってしまうのは止めた。
では最後に1/24にリリースされたばかりのセルフタイトルアルバム「Luby Sparks」より1曲。
彼らはこれからももっとくると思います。
気になった方は是非。
では。